まま

なむれないのはなぜ?静けさに酔いしれてた
湿った部屋でひとりまた口ずさめば虚しく
眠れないのはなぜ?あなたが見えたから
したんは濡れた床頭を貸して眠ってる

知りたくもないような現実にただ感情で
声も出さずずっと瞬きすら忘れてあなたに見とれてた

眠ってしまいたい 目覚めだけを恐れて
すべてを忘れたい 身勝手な戯言ね
あなたの名前を呼ぶ 閑寂しじまに気が触れる
やせた肩を包み叫んだか細すぎたぬくもりに

知りたくもないような現実に深く心溺れ
唇を噛み交えた涙さえ意味がないと知った

立ち尽くす僕の背後の声
吐き出すわけなどどうでもよかった
ただ目の前のあなたがとても寂しそうな顔で
何ひとつできなかった 自分を死ぬほど憎んだ

名前をくれた唯一のあなたへ このままそばにいてくれないか
そう僕にとってで最初で最後の優しき「まま

白い壁にそっと真っ赤な絵の具であなたを塗り殴った
まだ温かい頬をすりのせて静かに笑ってみせよう
大粒の涙があなたと重なってひとつになれた気がした
まぶたを閉じ温もりが消える頃 僕はあなたのそばで

Composição: The Gazette