闇夜の月 暗い森に
散りばめられた星を辿り
扉の向こうで微笑する
おあがりなさい ようこそ我が館へ

ランプの灯 ゆれる光
出迎えた猫 右足なし
うごめく気配は止めどなく
少年の記憶を遠ざけた

白馬の王子様
さあ私の手を取って
指に誓いのキスをして

凍気った魂は
病的に狂わしく
何度でもあなたを求める
紅茶に混ぜた媚薬から
分岐する運命の選択肢は渡さないわ

もし貴方
逃げるならわかるでしょ
あのペット可愛いそう
迷路に迷い込んで
引き裂かれた花のように
美しく孤独にひらりひらり舞い我らのもとへ

無限の夜 時を刻む
時計の針は息をとだえ
湧き上がるは毒染欲
さあこの服を身に纏って

閉鎖的舞踏会
さあ暗闇もっと近く
二人向かうの黄泉の国

踊りましょう 指を絡め
狂いましょう 愛のままに
止まらない欲望の花びら
祭壇の上の犬のようにもがき喘ぐようを
解くとごらん 花よ咲け

吐き出したその言葉
何揺れに拒絶するの
壊れそうやめて逸れないで
荒野に咲いた花のように
美しく強く生きる
貴方の世紀を奪うわ

孤独の海に流されて
百年が過ぎて
もう生きてる死んでるなんて
遥か沖の向こう
願わくばこの檻から
ねえ助けて ずっと一人 森で
朽ちてく運命

間違い探しはもうしたくない
貴方でもう何人目
幻の生身の人間
追いない体に取り憑いた
螺旋状の幻想に
幾度となく騙された

触れられない
不老の実態
触れられない
不死の実態
犯すこと許されぬ事実
受けずいできた呪いの種
気づかずに花咲かせた
罪と罰は自らに

終わらない呪いの展開
地縛する主人の喝采
暗闇なアイデア劇場
主役の席を改めよう
お前はそう、猫になれ
右手はいただこう

人里に降り立った
新たなる言い伝え
森の奥、そこには妖精が
冒険心をかき立て
騙し打つオーディションが
今まさに始まろうとする

Composição: