菜の花の向こうにあるキャベツ畑に行こう
白い花が空へ昇るみたいな蝶々を取りに行こう
あの子が来る前に
新聞紙の上で比べた赤い屋根模様の西瓜は
僕が井戸に放り込んだ奴さ 残りを数えたら
妹より早く
あのどんな小さなことだって今の僕に繋がってる
僕のすべての時間を少しだけ
前にずらしてあなたに会えたら
この土手の上で登ろう 手をついちゃ負けだよ 思い切り
爪先まで息を吸い込んだなら 体が軽くなる
僕にはできるんだ
少しずつは手きたむりなことが いろんなことが思えてきた
僕のすべての時間を少しだけ
前にずらしてあなたに会えたら
菜の花の向こうであなたは手を引かれ
爪先に息は届かずに僕がここに来る前に
僕のすべての時間を少しだけ
前にずらしてあなたに会えたら